ホンダ新型ジェイドを見て、最終型ストリームを思い出す

2018年5月、ホンダがジェイドのマイナーチェンジを発表しました。エクステリアの変更もありましたが、2列シート5人乗り仕様の追加が僕には印象的でした。

《画像:ホンダ公式ページより》




2列のジェイド≒ストリームRST


なぜ2列シートの追加が印象的かというと、「最終型ストリームRSTにそっくり」だったからです。

《画像:ホンダ公式ページより》

最終型ストリームはベースグレードのほかにスポーティなRSZというグレードをラインナップしていましたが、当初はいずれも3列シート7人乗りでした。

RSTは、その後のマイナーチェンジで追加された2列シートグレードです。ジェイドはそもそもストリームの後継車種だと思いますが、マイナーチェンジで同じことをするというのは興味深いです。

低全高ミニバンはホンダだけのジャンル


2003年、ホンダがオデッセイをモデルチェンジしたとき、全高の低さに代表されるそのスポーティネスに惹かれるユーザーから大きな支持を集めました。アブソルートというスポーツグレードがあったことも特徴的でした。

《画像:ホンダ公式ページより》

その頃のホンダは「センタータンクレイアウト」という、燃料タンクを床下配置し、室内高を犠牲にせずに低くできることをアピールしていました。

他のメーカーは追随しませんでした。ちょうど燃費競争が始まった頃なので、ベクトルが違っていたのかもしれません。その間にホンダはストリームをオデッセイに似たイメージに刷新し、「低全高ミニバンというジャンルごと」我が物にしたのです。

後に日産エルグランドや、トヨタプリウスアルファがスポーツ化していきましたが、SUVに人気が移る中で存在感を放つことはできていないと感じます。ストリームのライバル車種だったトヨタウィッシュやマツダプレマシーも、低さやスポーツというコンセプトではありませんでした。



ストリームは小さなオデッセイだった


オデッセイは高級感も併せ持っているので、若者にとって購入しやすい車ではありませんでした。そんな中で現れた最終型ストリームは、彼らの心を鷲掴みにしていたと思います。ストリームより下位には「エアウェイブ」という車種もありましたが、スポーティなイメージは段違いでした。



2列シートのジェイドは何を目指すのか


ストリームRSTはスポーティネスを前面に押し出していましたが、新型ジェイドの公式ページを見ると、訴求ポイントは他にあるように感じます。

《画像:ホンダ公式ページより》

個人的には、オールマイティなところを訴求したいのかな?と感じました。ストリームのように尖ったイメージがあると売れないということかもしれません。ストリームとやっていることが同じでも、ターゲットユーザーは違うのでしょうか。全高の低さがアピールできる時代ではなくなりましたが、スポーツ性能が響くユーザーがまだまだいるんじゃないかとは思います。

あとは、もし3列7人乗り仕様も追加されたら、まんまストリームになるのですが(笑)

それではまた。